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2012.03
03
Category : 恋愛
<作品> 「わたしの中の小さな小鳥」 *完結済*
<作者> 静原実成さま
<リンク> サイト名「空花の庭」(R18)
        Top Page ⇒ Novel Index ⇒ 作品タイトル 

<作者さま作品紹介より>
わたしには恋人がいた。でも、もういない。そして、わたしを抱いているのは子どもを作るためだけの夫。
この人はやさしいのだか、心が広いのだかよくわからない。
【痛くて重い話で性描写も濃い目。幸福な結末だけを求める話ではありません】

<主観で感想> 以下よりどうぞ☆

この作者さまのお話は、どれも好きです。
どれも、とても静かな空気、とでもいうのでしょうか。性描写も、濃いのですが語り口のせいか、淡々と見えます。

さて、こちらのお話は、便宜結婚です。
親の決めた結婚により、恋人と別れさせられた詩穂と、会社のため家のために結婚はするけれども愛する女性は他にいると詩穂に最初に告げる春彦の結婚。
彼は、詩穂の指定する日にのみ訪れて彼女を抱きます。子供をつくるためだけに。だから、彼は泊まることなく必ず帰っていきます。
お話は詩穂最後まで詩穂視点で進んでいくのですが、彼女の気持ちがどうもはっきりと見えません。
それどころか、お互い、好きだという感情だけで結婚できる相手を選べる家には生まれていないことがわかるのですが、それ以外の背景が一切描かれていません。詩穂の母親は後半に1度だけ出てきますが、それ以外は皆無です。
春彦については、「32歳、ほどよく筋肉のついた締まった体の持ち主、特徴のない顔」、詩穂は長い髪をしている、それくらいです。
ないがゆえにかえって、色々と想像してしまい、とても切ないのです。
詩穂の語り口調、春彦の丁寧な言葉遣いが、いっそう拍車をかけます。
愛情なしに始まった結婚でも、彼は彼女に対して正直で、そして”妻”としてではあるけれど大切にされていて、なのに、彼女の感情が描かれないために、どうしても彼女が悲しく見えるんですね。
タイトルにもある「彼女の中の小さな小鳥」を、私は、”籠の中の鳥”だと思っていたのですが、お話が進むにつれて、そうではないことが分かります。
そしてようやくお話の最後、本当に最後になって、彼女の気持ちが一言で表現されます。

便宜結婚ものだと、途中からお互いが好きになって、紆余曲折の後本当の夫婦になる、という私も大好きな流れがありますが、作者さまの注意書き通り、幸福な結末だけを求めるお話ではないかも知れません。
確かに大団円からは程遠いのですが、私の視点では、やはり、この終わり方は”続く”という素敵な終わり方だと思いました。
続編があったらどんな風だろう、なんて想像の余地を残す、とても素敵なお話でした。


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